うつ病>世代によって症状も変わる・・お年寄りに多いうつ病とは？

「老人性うつ病」は、うつ病の中でも老人と言われる世代の人に多く出現する病気です。
老人のうつ病は年々増加傾向にあり、うつ病患者の１／４程度が老人であると言われて
います。

原因としては、同世代の知人を亡くしたり、相談したり心を打ち明ける相手が居ない時
に感じる「寂しさ」そして年々自分の思い通りに物事が運ばなくなってくる「虚しさ」
など、いわゆる「喪失感」に襲われることが最たるものと言われています。
症状の特徴として、みんなが活動している日中に症状が強まり、休養する時間になる
夕方以降になると心が穏やかに過ごせるようになる事が挙げられます。具体的症状は、
不眠や過眠、焦りや苛立ち、自殺願望、倦怠感などです。
他のタイプのうつ病と同じような症状の他に、思っていることが頭の中でまとまらなく
なる、やる気が起こらなくなるなど、痴呆と見分けがつかない症状も起こります。その
ためにうつ病ではなく痴呆と判断されてしまう事もあるようです。もし老人性うつ病で
あるなら、適切な心の治療を行わないと重症化する恐れもあるので、正しい診断が必要
です。
治療を進めていく過程での注意点としては、老人性うつ病の場合思考力が低下して
いるので、処方薬をきちんと服用しているか周囲の人の確認が必要です。また、診察の
際は必ず診察室まで誰かが付き添い、症状を把握するようにしましょう。

歳をとれば誰でも判断力が鈍り、自分の心の症状を自覚する事も困難になってくるで
しょう。おかしいと思ったら周囲が医療機関に相談したり、本人からの相談に乗る事も
大切です。